俺は甘いものが大好きだ。
16歳の頃なんかはアイスの箱を2つ買って1日で食い切ったこともあったし、1日でコーラ2L全部飲み切ったこともあった。
仕事中の昼休みにアイス一箱食べ切るなんてのも当たり前だった。
よく食べていたのは以下だ。早稲田の近くの業務スーパーで一箱200円ほどで売っていたので、大量に買って冷凍庫にストックしていた。
だが俺は一年前そんな日々に幕を下ろす決意をした。
大学に合格するという目標を立てた時、自分に誓約を立てた。
大学に合格するまでアイスは食わないと。
そして大学に合格した今もアイスは全く口にしていないし、今後も口にすることはないだろう。
筋トレを始めて早三年ほど。
そして僕は、自分の目標のため、大好きだったお菓子、アイス、ジュースといった砂糖がたっぷり入ったものを控えることにした。
一年ほど全くその類のものを口にしなかったこともある。
ミルクティーなんて言語道断。
砂糖がたっぷり入っているからだ。
そうすると、バイトでレジをしていてジュースやお菓子を持ってくる人々を見ると、その人たちの顔が甘ったれた顔に見えてくる。というか本当に大抵何かに甘ったれたような顔をしている。あいつらは甘ちゃんだ。
そう。
甘いものを食べることは逃げだ。
そして目の前の現実からも甘いものを食べて誤魔化して逃げているに過ぎない。
だからそれを控えている僕こそが最も偉大なのだと。
そう考えている自分もいる。
だがその反面、どうしても無性に飲みたくなる事がある。
特に控え初めの時は反動がすごかった。
そんな時は甘いものじゃなくてあえて普通にご飯を食べた。
結局お米も糖だからね。
腹が満足すると、もうそれ以上食べようとは思わなくなる。
お菓子を食べたいきも気づいたらなくなっている。
そんなふうにしていた僕も、最近クッキーなどをもらうようになってから
せっかくだしということで食べたりしていて、気づいたらその美味しさにどっぷりハマってしまっていた。
市販のクッキーは乳化剤などが入っていて口にする気にもならないが、オーガニックということで、食べてみるとびっくりするくらいに美味しいのだ。(別に宣伝ではありません。お金をもらったりもしていません。
話が逸れたが、結局僕もこういう甘ったれたものを食べ始めることによって、最近不屈の心も揺らいできた気がする。
とにかくいろんな努力が億劫になり、何だか甘えてもいい現実に甘えたくなってしまう。だからやはり、魔物なのだと思う。甘いものというのは。
そして体が甘いものを受け入れることで無性に大好きだったミルクティーが飲みたくなるのだ。
東洋大学に通っていた頃、よく飲んでいた。
もう今は無くなってしまったピカソ早稲田店で大量にミルクティーやお菓子、コーラを買い込み気持ち悪くなるまで4畳半のボロアパートで堪能する。
我ながらに堕落した日々であった。
と同時にそれもなかなかに幸せだったとも思う。
この世界にとって何が真実で、何が嘘かなんてわからない。
ただ僕は誰かから聞いた砂糖は毒だという言葉を信じて、今まで貫いてやってきた。
それでも、自分がミルクティーを我慢している時、それは真実なのだろうかと疑っている自分がいるのも事実。
だがそれでも俺はミルクティーを飲まない。
自分の言葉は守りたい。
そして俺は自分にとって大切な人を守れる男になりたい。
ただそれだけだ。