体を鍛える本当の理由
※途中割とネタっぽくとられるかもしれませんが、至って真剣に書いています。
どうして体を鍛えるのか。
時たま聞かれる。
そのたびいつも返答に困るのだ。
あまり手短に済むような良い回答が思いつかない。
だから適当に精神修行のため、とか、日課にしてるからとか答えている。
もちろんこれらも答えのうちなのだけれど。
言うなら、イギリス人にHow are you?と聞いて一言の回答ではなく、本当に今までどのようであったかを事細かに説明してくれるような状況に似ている。
なぜ筋トレしているの?は僕にとって非常に回答するのが面倒なHow are youなのだ。
なので今回はいい機会なので、このブログを通して事細かに僕の筋トレに関する思いを綴ることにする。
今後僕になぜ筋トレするのか聞いてくる全ての人にブログを見てと言えばいいからね。なんて冗談。
結論から言おう。僕が筋トレをする理由はたった一つ。
将来の奥さんのためだ。
いきなりこんなことを書いて少し自分でも恥ずかしくなる。
だから基本的に会話のコミュニケーションで軽く聞かれた時に回答に躊躇ってしまうのだ。
僕は16歳で鳶職をしていた。詳しいことは東京編①で書くことにする。
それまでスポーツもしていなかったし、体はヒョロヒョロ、筋トレなんてしたこともなかった。だが毎日20kg以上の板を担いで現場の中で鍛えられ、ある程度の筋力は当時の同世代よりあったように思う。
だがそれも退職した後は痩せてしまっていた。
そこで2018年、当時東洋大学の一年だった僕は大学で知り合った女の子に片想いをした。
その方とは一度もデートもしたことないし、2回くらいしかしゃべったこともないのに結婚したいと思い、もしこの人と結婚したら自分がこの人を守らなきゃいけないなんて思い始め、ジムの門を叩いたのだ。
少し話は逸れるが、僕が人を好きなるといつも本気だ。なぜか命懸けになってしまうし、その人以外見えなくなってしまう。それでなぜかいつも空回りして重いような印象を与えてしまい、片想いがうまく行った試しがない。
当時僕は早稲田に住んでいた。
早稲田の4畳半の風呂もない築何年かよくわからないボロアパート。
アメリカのロックバンドOASISのDon't look back in angerの歌詞に
So I'll start the revolution from my bed(革命はベッドから始めるんだ)なんてあるが、あの部屋にはベッドなんて到底置けなかった。
ベッドも置けないあの部屋でなんとか革命起こそうと必死こいてた時代が懐かしい。
その4畳半の早稲田の部屋から自転車で10分ほど行った高田馬場にあるキックボクシングのジムに登録した。
中国人のインストラクターがカタコトながら丁寧にキックの構えやフォームを教えてくれる。
そこから週に3回ほど、ジムに通い始めた。
そこでは体を大きくすると言うより、ボクシングの構えなどを学んで街中でチンピラに絡まれた時に反撃できるようにという、自己防衛のためであった。
そう。僕が体を鍛え始めた最初の理由はそれで、自分と、自分以外の大切な人を守るためだった。
それは今も変わらない。だから当時はムキムキに盛り上がった筋肉じゃなくて、細身だけど反射神経があり、相手の意表をついてその場をうまく切り抜けられるような体を手に入れることが目的だった。
そして少し構えが身について、体が逞しくなった頃、片想いしていた子に軽くカフェに誘った。僕としては軽かったつもりだが、ラインが長文で、相手に重い印象を与えてしまったのか、カフェに行くことさえ断られた。
そこで僕は思った。
「ちくしょうが。この世の中には自分の彼女や奥さんに対して誠心誠意向き合おうなんて奴の方が少ないじゃあないか。なのになんで俺のように自分を磨き、相手のことを思いやり、しっかりと責任感を持って女性に接している男が重苦しいなどと敬遠されなきゃあならんのだ?
これだから世の大抵の女はアホなのだ。その場のムードや雰囲気に流されて、この男は本当に自分を大切にしてくれるのかなんて考えるセンサーのスイッチをオフにして、一緒にいて楽しいだけのくだらん男に惹かれるのだ。
そしてそんな男は大抵ヒョロッヒョロじゃあないか。男気が足らんのだ。戦時中ならこんな腑抜けどもとっくに死んでいるぞ?簡単に死にそうな男の何がいいというんだ?そして大抵そいつらは一貫力もなく、他の女性にうわつき、結局最後泣きを見るのは俺のような堅実な男ではなく、そんな腑抜けを選んだ貴様らの方ではないか。
なら俺は決めた。例え時代がどんなに流れようとも、どんな時でも自分の愛する人を守り切れる男に絶対になってやる。
そして本物の男をしっかり見極められる女性に出会えた時、その方に選んでもらえるように俺自身が鍛錬をしよう。日本もいつまた戦争になるかもわからん。その時は日本男児として自分の家族を守らねばならない」
と誓ったのだ。
どんどんトレーニングの量もハードになっていった。
それで気づいたら現在のように体も自然に大きくなった。
同時に俺の心もどんどん鍛えられていったように思う。
友人にも相談したことがあるが、この僕の恋愛観はあまりこの時代の人たちには理解されない。”試しに”付き合うってなんだ?遊びの恋愛ってなんだ?
常に本気でやるのが恋愛じゃないのか。
だからこそ振られたら本気で悲しいし、傷つくし、また立ち直った時一層強くなるんじゃないのか?そしてだからこそ本当に結婚までできた時、もうこの人以外にいないと本気でそう思えるからより一層、一生大切にしようと思えるんじゃないのか?
多分、僕は世界で一番馬鹿なのかもしれない。
そんなに一生懸命体を鍛えてどうするのなんて嘲笑の目をむけてくる奴だっているかもしれない。
だがそれでも、俺は自分を貫く。俺は絶対に体を鍛え続け、結婚しても体を鍛え続ける。いつまでも自分の奥さんにとって、魅力的でいたいからだ。
こういうところはいわゆる脳筋なのかもしれない。
だからはっきり言って、ボディビルの大会にも興味はないし、スポーツに対して興味はない。UFCの格闘技などにも今の所興味はない。
あともう一つ強いていうなら、勉強のためとも言える。
長時間机に座ったり、立って授業をしたり、膨大な量の文字をペンで書いたり、実は全て筋肉がいる。
かつて僕は読書を長時間しようとすると、本を持つ手が痺れてなかなか読書が進まなくてイライラした。そのくらい筋肉がなかったのだ。
だが筋トレを初めてから長時間の勉強も苦痛ではなくなった。
そういう恩恵も受けた。
愛する人を護る。
それ以外に男が体を鍛える理由なんてないし、必要ないと思っている。
これが、僕が体を鍛える理由。